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今すぐ出来る自分カウンセリングで、自己肯定感を一気にアップ。
誰でもすぐ出来て簡単な「自分で出来るカウンセリングの方法」をお伝えしています。

こんにちは。心理カウンセラーの上土井好子です。

「心を軽くする自分カウンセリング　ひとりぼっちで悩んでいる女性に送る３２の対話集」では、自己肯定感をあげる一番のポイント「自分への言葉がけ」を事例を通して具体的にお伝えしています。
だから読むだけで、自己肯定感があがって元気になり、どんどん楽になるようになっています。

このブログは、事例に出てくる女性の悩みを心理学的に解説し、それを自分で解決していくにはどうすればいいかをお伝えしていきます。
本の事例を読んだ後にこのブログを読むことで、よりわかりやすく理解でき、どうしていけばいいかがわかるのですぐ行動できるようになっています。

 

【６】梓（アズサ）さんのケース
梓（アズサ）さんは日々の生活で、夫への気遣いもしながら、しっかり育児をこなしています。
そんな中、夫のある言葉に抑えきれない怒りが爆発してしまいました。

 

１．察してちゃんの特徴

「察してちゃん」と聞くと、思い込みが激しく、いつも自分だけを見てほしい自己中心的な「女性」を思い浮かべるかもしれませんが、そういうタイプの人だけではありません。
まず、察してちゃんは女性にも男性にも見られます。
まじめで頑張り屋さんでとても我慢強い人という特徴もあります。
そして察してちゃんは、自分の気持ちを素直に伝えるのが苦手で、いつも最後はグッと言いたいことを飲み込んでしまうところがあります。
そのストレスがだんだんと溜まってくると、不機嫌になり、言動と行動が一致しなくなっていき、突然爆発してしまいます。

 

２．察してちゃんになる原因

幼少期に愛情を十分もらえなかったり、我慢させられることが多いと、大人になってから相手の自分に対する愛情を確かめるため、察してちゃんになることがあります。
しかし決してそういう性格的な面だけが、察してちゃんになる原因ではありません。
たとえば、自分が仕事で目が回るくらい忙しい中、仕事もせずおしゃべりばかりしている人を見れば、忙しいのがわかっているのに、少しは手伝ったらどうなのよと思うかもしれません。
また、朝から晩まで休みなく家事と育児に追われ、夫が帰宅したら手伝ってもらえると思っていたのに、夫が帰宅後「疲れたー」と言いながら、ソファーでスマホをいじっていたら、イライラして子供に当たってしまうかもしれません。
こういう自分と相手との置かれている立場の違いによっても、察してちゃんが出現します。
自分だけのことができない立場と自分だけのことをしている立場の違いが、心理的に察してちゃんを作り上げるのです。

 

３．察してちゃんの問題点

察してちゃんになってしまうと、本当に言いたいことだけは言わずに、とても回りくどい言動で伝えてきます。
そして相手が自分の気持ちを完璧に理解するまで、どんどん相手を振り回していきます。
自分のネガティブな気持ち（辛い、悲しい、寂しいなど）が、どれだけ大変で大きなものかを相手にわからせようとするのです。
その手段が、相手が察するということなのです。
そして、このくらいのことはわかって当然という強い思い込みが、相手への期待になっていきます。
しかし、ほとんど期待を裏切られる結果になり、その度に傷つき、自信をなくし、相手や自分を責めてしまいます。
そういう行動がエスカレートしていくと、親密で健全なコミュニケーションが取れなくなり、相手からは腫れ物に触るような扱いを受けてしまうことになります。
そしてまたそのことでネガティブな感情に振り回され、負のループに嵌ってしまうのです。

 

４．察してちゃんの自分を変える方法

察してちゃんが出てきているときというのは、自分と相手を同一視しています。
この心理は、赤ちゃんと母親の関係の母子一体感に似ています。
赤ちゃんは言葉を持たず、泣くだけで自分の欲求を満たしてくれます。
これは一種の甘え（依存）であり、満たされることで万能感を持つことができるのです。

人は自分に余裕がなくなったり、心身ともに疲労してくると、精神的に退行、つまり赤ちゃん返りのような状態になります。
そのとき、「察してちゃん」が出てくるのです。
しかし、相手は自分とは異なる人格を持った人間です。
一時的に退行しても、自分と他者との間に健全な境界線を引くようにしていきましょう。

①自分の気持ちは自分で気づく。
察してちゃん自身、イライラやモヤモヤの自覚はあるものの、核心の部分の自分の気持ちを言語化できていないことが多く、相手がそれを言い当ててくれるのを待っています。
ただ、その確率はとても低いものなので、常にイライラやモヤモヤから解消されることはありません。
まず、本当は今自分はどんな気持ちなのか、自分に問いかけてみましょう。
本当の気持ちに気づき、その気持ちを相手に伝えることが大切です。

ただ自分の気持ちがわかっていても、それをストレートに相手に伝えることは、ハードルが高いと感じる人も多くいます。
それは、自分の気持ちを人に伝える練習を幼少期からやってこなかった場合や、気持ちを伝えることが弱みを見せるという感覚になり、隠さなければならないと思ってしまう場合です。

しかし一方で、子育てなどのように家族間に多くみられるのですが、同じ目的を持ったもの同士の積極的な関わりや当事者意識を期待している場合もあります。
こういう場合は、自分が言って相手が動くということに意味を見出さないのです。

②気持ちと課題を分ける。
自分の一方的な気持ちや欲求を伝えても、相手は反発心を持つかもしれません。
そうなるとお互い感情的になってしまい、関係が悪化してしまいます。
自分がなぜそのような気持ちや欲求を持つようになったのか、客観的に考えてみましょう。
その中でお互いの課題が見つかってきます。
その課題についての、冷静な話し合いが必要になります。
その課題に蓋をしたまま関係を続けていくと、お互いのストレスが溜まる一方になり、思わぬところで爆発し、関係修復ができなくなることも少なくありません。

梓（アズサ）さんの場合は、いろんなことに頑張りすぎて、夫に甘えたかったのかもしれませんね。

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