こんにちは。公認心理師の上土井好子です。

どんな人でも何らかのストレスは抱えています。
ただ、ストレスを感じやすい人とそうでない人がいるのも事実です。

何によってその違いが出来上がってしまうのでしょうか。

性格？
物事の捉え方？
それとも育ってきた環境？

おそらく何かひとつではなく、それぞれ関係しあっているのだと思います。

ストレスを感じやすい人とそうでない人では、まったく逆のことをしているものがあります。

それは悩む所、一生懸命考える所が違っています。

ストレスを感じにくい人は、自分の力ではどうすることも出来ないものをとやかく考えたりしません。
つまり自分が出来る可能性があるところで、何が出来るかを考えています。

ところがストレスを感じやすい人は、どんなに考えても自分ではどうしようもないことをずっと考え続けます。

どんなに考えてもどうしようもないけど、なんとかならないかと見えない力に期待するようになります。

でもいっこうによくならないから、無常観や悲壮感がどんどん湧いてきます。

そこでもういいやって開き直れればいいのですが、そうはいきません。

次は、哲学者のように抽象的なことを深く考え過ぎていきます。

たとえば、
「人間の幸せとは」とか、
「生まれてきた意味とは」とか、
「自分が現世でせねばならぬ使命とは」
という感じになります。

たいていの場合、このようなことを考え出すと負のルーチンにどはまりして抜け出せません。

さらにこういうことを深く考え過ぎるがゆえに脳が疲れ切ってしまい、肝心の自分が今起こせる行動が何かを考えるエネルギーがありません。

どんどん闇の中に進んでいく感じがして、ストレスをどんどん蓄積していくのです。

「幸せ」とは考えた先にあるのもではなく、感じるものです。

「生まれた意味」はわからなくとも、「生まれたからには生きる」ことが宿命です。

「使命」なんて目の前のことをする中で偶然見つかるものかもしれませんし、無くたって困りはしません。

またストレスを感じやすい人は、人からどのように思われているかを気にしていたり、人が何を考えているかとかどうして欲しいのかを詮索してしまいます。

空気が読めすぎてしまうのかもしれませんね。

ただ自分自身に対しては無頓着なところがあります。

どうしたいのか、何を感じているのか、身体は疲れているのか、泣きたいのか怒りたいのか笑いたいのか…

自分を客観視するのは本当に難しいものです。

大概の場合、人のことはよくわかってても、自分のことはわかっていないのが現実だと思います。

さらに、ストレスを感じやすい人は、自分を客観視することをどこか無意識に避ける傾向にあります。

現実を見ること、自分を客観的に見ることで、傷ついてしまう怖さがあるのだと思います。

でも自分が自分を陥れることなんてありません。

傷ついても立ち直る強さももたらしてくれます。

ストレスを少なくするには、
「シンプルに考える、毎日を丁寧に過ごす、希望は持っても期待はしない」
がいいのではないでしょうか。

煮詰まったときは、一度カウンセリングを受けてみることをおすすめします。
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