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今すぐ出来る自分カウンセリングで、自己肯定感を一気にアップ。
誰でもすぐ出来て簡単な「自分で出来るカウンセリングの方法」をお伝えしています。

こんにちは。心理カウンセラーの上土井好子です。

子供がＳＮＳで知り合った見ず知らずの人に簡単に会いに行ってしまうことが最近のニュースにありました。
アナログ世代であったり、ネット社会についていくのがやっとの人にはにわかに信じがたいことだと思います。

ただこれを、単にネット社会での弊害だけで捉えきれないようにも思えてきます。
そこには、人間だれしも持っている幼児的万能感からくるものもあるように思います。

人は心が傷ついたり疲弊したりすると、問題解決のためだとわかっていても、どうしても前向きな意欲が出ない時があります。
特に対人関係で何か問題が起こると、心が耐え切れなくなって逃避したくなるんですね。

本来なら、その問題が起こっている当事者間で問題解決への行動が必要となります。
でもそれが無理な場合は、身近な他者への助けなり応援なりを求めなければなりません。
でもこれは自発的な他者への働きかけが必要です。

そもそも対人関係で問題が起きているということは、他者がどう思っているかは関係なく、自分自身は相当傷ついています。
自分を理解してもらえなかった、否定的に扱われた、理不尽なことをされたと感じています。
そうなると、どうしても人間不信になってしまうのです。

心が傷つき疲弊しているわけですから、もう二度と傷つきたくないと思うのは当然です。
だから問題解決のために他者に頼るとしても、本当にその他者が自分のことをわかってくれて味方になってくれるかどうかとても不安になります。

しかし現実には、自分のことを１００％理解してくれる他者はいません。
また自分のことをわかってもらうためには、かなり時間をかけた双方向のコミュニケーションが必要になります。

しかし傷ついているときは、そんな悠長なことを考えられないし、即効性が優先順位で一番になります。
つまり自分のことをわかってもらおうとするあまりに、一方通行のコミュニケーションになりがちなのです。
そしてどうしても心が弱っているときには、自分と他者を同一視したくなり自分の完全なる味方が欲しくなります。

ところが実際は他者といえども、別人格を持った一人の人間ですから、自他の境界線を引かなければいけません。
そこはある程度ストレスとなり、それに耐えるものをまだ持っていなければ、その他者ですら自分を傷つけた、冷たい、否定されたと感じてしまいます。

幼児的万能感が強いと、自分は自分以外の人みんなから愛されている、大事にされていると思いたいのです。
人一倍承認欲求が強いわりには、ガラスのハートの持ち主という感じでしょうか。

こういう現象は、幼少期から思春期にかけて起こってきます。
親や友達、先生といった身近な人に感じるものです。

だからちょっとでも大事にされていないと感じると、ものすごく傷つき現実逃避を始めます。
そして、遠くに自分のことを本当にわかってくれる人がいると空想の中に入り込むのです。
王子様が自分を見つけ出してくれたシンデレラのように、何も言わなくても自分をわかってくれる人と運命の出会いがあると。

それこそ無条件の愛を全身全霊で降り注いてくれる人を求めます。
大きく包み込んでくれるような感じです。

またよくあるのが、ツンデレだけど本当は自分だけを愛してくれるという少女漫画チックなものもそうだと思います。
現実にはいないとわかっていても、人って大人になってもどこかで求めてしまうのではないでしょうか。

だからＳＮＳで知らない人に会うというのも、身近な人との傷つきから遠くに救いを求めてしまうのでしょう。

少し辛口に言うと、自分を悲劇のヒロインもしくは被害者になることで、自分が行わなければならない努力や行動に蓋をしてしまう状態です。

でもこれって大人になってもあると思います。
たとえば、今の会社は自分をわかってくれない。どこかに自分の力を引き出してくれる会社があるはずだと転職を繰り返す人も似ている気がします。

幼児的万能感は、現実の今の自分の限界を知ってしまうこと（傷つくこと）を怖れています。
しかし実際は、そこを少しずつ受け入れる過程で自他の境界線もつけれるようになるのです。

そしてもうひとつ、この幼児的万能感が残っているものがあります。
それは、「自分だけは特別」という感覚です。
子供の頃、自分はひょっとしてものすごい能力を秘めた人間かもしれないなんて思ってた人もいたと思います。

でもなにも、自分が特別有能だとか、力があるとか言うものだけではありません。

大人になるにしたがって、世の中で起きていることをちゃんと論理的に理解できるようになります。
自分のことだって、ある程度客観的に理解しわかっていきます。
これは、何の問題も自分に起きていない日常でのことです。

しかし自分に何か特別な問題が降り注いてきたときというのは、人間はなかなか平常心ではいられません。
だから、どうしても自分に有利になるように思考を捻じ曲げがちなんですね。

例を出した方がわかりやすいかと思います。
自分は騙されないと思っている人に限って、詐欺にひっかかってしまうというのもそうです。

あとこれもよくあるのですが、不倫をする人もこの傾向が強いと思います。
世の中での不倫は最後はダメになるかもしれないけれど、自分だけは違う。
これは本当の愛だ。彼の愛は本物だ。とか。

ＳＮＳでのロマンス詐欺もここを巧みについているのかもしれませんね。

でもこれらの幼児的万能感は特別な人だけが持ち続けているのではなくて、人はだれでも心のどこかで持ち続けているものではないかと思います。

それがいいとか悪いとかではなくて、人とはそういう生き物なんだってことです。
ただ、幼児的万能感に固着しここから抜け出せないでいることは、決して楽な生き方ではないし、自分を幸せにできるものでもないと思っています。

現実で生きていくしかないのが、この世の中です。
ここで幸せに生きていけるように、貪欲にそしてしなやかに自分らしい生き方を探していってほしいと思います。

それには辛いことも、乗り越えなければならないことも、傷つくこともあるでしょう。
でもただ傷つきを癒すだけではなく、そこから一皮むけてひと回り大きく成長していってほしいと思います。

私はカウンセリングをするときは、常にそういう思いでやっています。
簡単に人は変われないかもしれませんが、時間がかかってもその先の自分は今想像する以上の自分になっていきます。
その一歩をカウンセリングで始めてみませんか。


 

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