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こんにちは。心理カウンセラーの上土井好子です。

 

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◆さて今回のご相談は

相談は仕事についてです。
現在、物流関係の仕事で構内作業をしておりますがこういう仕事は手作業が早い人が重宝されます。

私は、手作業が遅い人間で仕事に時間がかかってしまい他の人が昼休憩をしている間でも、作業をしていてやっと定時に終了する状態です。

自分の受け持ちを定時に終わらせなけらばならないことになっております。
仕事に間違えがあっては、いけないので慎重にならざるをえません。

転職したいのですが、年齢も５０歳ですし、次の会社が容易に見つかると思いません。
ましてや、今の会社に実績のない私が他の会社で活躍できるとも思えないのはわかっておりますが、会社に行くのは憂鬱です。

就職活動も以前していたのですが、何をしてもだめな自分がよそでやっていけるのかが、不安になって躊躇している状態でした。

自分では、早くしなければならない仕事より確実に正確にやれる仕事がいいのかなと思ったりしますが、そういう仕事もあるとも思えません。

こういうことは、自分で動かないといけないのはわかっているのですが。

このことは、私のいくつかある悩みのひとつです。

もっと自分自身が活躍できる会社があればいいのですが、難しいと思います。
何も取り柄のない自分が嫌です。

 

◆このお悩みへの回答

文面から、この方の仕事に対する誠実な姿勢と責任感が伝わってきました。
だからお昼休憩の時でも、黙々と作業をされているのだと思います。
たとえ上司から言われたからだとしても、自分の中でいい加減なことをしたくないという気持ちもあるのではないでしょうか。

昨今は本当に世の中の流れが早くなってきました。
一昔前であれば、スピードを重視する仕事と確実性を重視する仕事が分かれているものもあったのですが、今は早くそして確実にと言う生産性の向上や効率性を求められています。

人はある程度は自分の努力や経験で能力を上げていけますが、どうしてもそれでは無理な部分をほとんどの人は持っています。

私を例に挙げると、私は空間認知が不得意です。
地図がわからなかったり、方向がわかりません。
これはどんなに鍛えても、人並み以上には出来ないのです。

だからもし私が車の運転を必要とする仕事をすると想像すると、ものすごく恐ろしくなってきます。

相談者の方のように、早さに対して不得意な方も多くいらっしゃいます。
早くと思うと余計に焦ってしまったり、頭が真っ白になるとカウンセリングの中でもよく言われることです。

仕事の量や職場の体制などを考慮して、本当に自分に合っているのか考えることも必要だと思います。
ただ転職を考える場合、どういう仕事や職種なら気負わずできるかを考えてみましょう。

もし、その中で人間関係に自信がもてないのであれば、そこにも解決するヒントがあるかもしれません。

相談者の方は、「何の取り柄もない自分が嫌です。」とおっしゃっています。

人よりも作業をするのが遅い自分を、どんな風に思っているのでしょうか。
ダメなやつとか、かっこ悪いとか、人より劣っているとかかもしれません。

自分が自分を見る目というのは、自分の中の「世間の目」と同じです。
おそらく、何の取り柄もない、作業をするのが遅い人間は、ダメな人間だ、劣っている人間だと世の中の人が見ていると感じているのでしょう。

そう思うと、本当に辛くなりますよね。

でも何の取り柄もないことは、本当に卑下することでしょうか。

何の取り柄もないということは、人と比べることから出てきます。
そして、そこには必ず競争意識もあるはずです。

でも人と比べ出すと、人より優れている部分を見いだすことなど至難の業です。

相談者さんは、早さよりも確実に正確にする仕事がいいとおっしゃっていますよね。
相談者さんは、確実性や正確性が取り柄というか、自分の中でより優れている部分だと思っているからです。

でも人と比べたら、全然だと言われそうですが、人と比べても何の意味もありません。
自分自身の中で、得意な方を見つけていくことが重要です。

もし自分自身のことを、定時内で仕事を終えようと頑張っている自分を自分なりによくやっていると思えたなら、世の中の人の何人かは、そういうあなたをダメだとか劣っているとか思わず、頑張ってるなと思って見ている人もいるはずだと感じることができます。

自分が優劣にこだわっていると、人の目も怖くなり殻に閉じこもることも多くなります。

どんな自分でも自分で受け入れることができれば、人が何を言おうとどう思おうと自分と人との間に境界線を引くことができます。

頑固な自分を少しずつ緩めていって下さい。
 

 

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